2017年も残すところ1カ月。1年を振りかえって、今年一番印象の深かった出来事を絵柄にしたハンコ『歳の印』が発表されたのは、皆さんもご覧になりましたよね。そのお披露目をおこなった「捺印式」では、今年話題になったよしもと芸人、和牛、ジャングルポケット、相席スタート、マヂカルラブリーの4組も集まって、ハンコの奥深い世界に触れて頂きました。
その「捺印式」の中で、もうひとつ面白いハンコが登場したのをご存じですか? 集まったマスコミ関係者が「なんだアレ!?」っとザワついた、面白くてちょっと気持ち悪いハンコが、主催者の全国印章業経営者協会から4組の芸人さんにプレゼントされたのです。
写真をデジタル処理でキモイ線画に
画像を見れば、細かい説明は入らないですよね。芸人さんの顔写真を元にして精細な彫刻を施して作ったハンコです。「歳の印」とは違って、神業レベルのハンコ職人さんが手がけたものではありませんが、写真をハンコ彫刻に適した線画にするために特殊なデジタル加工をおこないました。本来、写真を印刷する場合はミクロレベルのドット(網点)で表現するのですが、その網点で写真をハンコにするのは困難です。かといって、手書きで線を引くと大変な手間がかかります。そこで、印刷などとは違うハンコ用の特殊な画像処理をおこなったというわけです。
写真印刷ほどキレイにはなりませんが、むしろ線画が醸し出す「キモリアル」な味わいが面白いでしょ?
勇気を持って捺そう!大事なのは相手との関係性
こんな「キモ顔ハンコ」なんて、どんな書類に捺すの? 普段は使えない無用の長物じゃないの?……って疑問に思うでしょうが、いえいえ、実はいろんなシーンで使えるんです。
自治体に印鑑登録するいわゆる「実印」以外で、ハンコは文字でなければならない、名前が彫ってなければならない、と定める法律はありません。銀行で口座を開設する際の「銀行印」も絵柄入りでもOK。一部の金融機関では断られる可能性もあるので、ケースバイケースで確認が必要ですが、それってつまり、印鑑を捺して渡す相手が「OK」って言えば何でも良いのです。つまり、本名を彫ったフォーマルなハンコを捺すか、あだ名やイラスト入りの面白ハンコを使うかは、相手やコミュニティ内での関係性の問題なのです。
絵柄や好きな言葉などを彫ったハンコを使うことはタブーではありません。例えば、町内の回覧板、大学の生徒会の通信文書、子供の野球チーム内の書類などはもっと遊び心のあるハンコを使ってみては?
実際に、くまモンなどの「ゆるキャラ」やアニメの美少女キャラクター、愛車のイラストなどを彫ったユニークなハンコも近年、多く発売されています。
そういった遊び心や自分の趣味嗜好を反映したハンコを楽しんで使って欲しい、そのために「名前以外を彫ってはならない」という固定概念を破りたい……そういう思いで、私達はこの「キモ顔ハンコ」をよしもと芸人の皆さんにプレゼントしました。M1グランプリの優勝賞金を受け取る際は、ぜひ受領書にこの「キモ顔ハンコ」を捺して欲しいですね!
自分も「キモ顔ハンコ」を作ってみたい、不細工顔の友達や上司にキモリアルなハンコをプレゼントしたい……というなかなかのセンスを持った人がいれば、全国印章業経営者協会の会員のお店でご相談下さい。顔写真1枚から、お作りしますよ。